ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

今回レビューを行うのは、ティフォン(Tiffon)より、2種類のコニャックです。

ティフォンのコニャックはいくつか日本国内にも入っていますが、比較的長熟の高級ラインナップが多く、XOクラスや若い熟成のコニャックは輸入されていないのが現状です。

ティフォンは現状、ブラスタッド(Braastad)が運営するもう一つのブランドという位置づけで考えてよいブランドです。本社はJarnacにあり、BRAASTADはじめTiffon社の蒸留器は合計で10機あり、一つの蒸留所に集約されています。保有する蒸留器の数と熟成庫の規模はかなり大きな方だと思います。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

ティフォンはじめブラスタッドは、グランドシャンパーニュとファンボア地区に40ヘクタールの自社畑を保有しています。もちろんそこで撮れた葡萄も原料として使うのですが、全体的には様々な契約農家からワインを仕入れ、自社で蒸留しています。

グランドシャンパーニュ単一やファンボア単一といったコニャックは少なく、様々な地域の原酒がマスターブレンダーの手によってチョイスされブレンドされているのが特徴です。

ティフォンSuprêmeのレビュー

今回手にした1本のうちの一つ。ティフォンSuprême。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

諸事情あって700mlではなく750mlのアメリカ市場向けのボトルを手にしました。

Suprêmeという表記ですが、熟成年数としては4年~10年のブレンドで、VSOPクラスとなります。

ブレンドされているコニャックはファンボア、ボンボア、グランドシャンパーニュ、プティットシャンパーニュ、ボルドリ、ファンボアの各エリアの原酒がブレンドされています。ティフォンはグランドシャンパーニュとファンボア地区に自社畑を保有していますが、このコニャックに使われている全てのグランドシャンパーニュ原酒とファンボア原酒がその自社畑からという訳ではないようです。その他のエリアに関してもどの生産域が何%ずつくらいブレンドされているかは明言されておらず、細かいステータスは不明です。

ティフォンSuprêmeのボトルデザイン

ボトルデザインは首回りは細く、肩にかけて広がり、底に向かって逆三角形になっているデザイン。通常のスタンダードなボトルとはやや異なり、少しシャープさもあります。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

触ってみると分かるのですが、ラベルの「TIFFON」の文字はエンボス加工が施されており、立体的な仕上がりになっています。

裏ラベルを見ると、葡萄の栽培から蒸留、熟成に関することがイラストと共に描かれています。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

どれも「コニャックの良いブドウを選びました」「伝統的な方法で蒸留されています」「長い間熟成しています」といった当たりさわりのない事しか書かれていないので、この裏ラベルの情報がどれほど消費者にとって役に立つかわ分かりませんが・・・。

個人的にはもう少し具体的に「どの生産域からどれだけの割合の葡萄を使っています」「蒸留はどのくらいかけていて、オリありなのか、オリなしなのか」「何年から何年くらいの熟成年数なのか」等の具体的な情報が明確に乗っていると嬉しいのですが、それは私の我儘ですね・・・。

全消費者に向けた情報としてはこのような裏ラベルになる事も致し方ありません。

ティフォンSuprêmeの香り立ち

では早速テイスティングしてまいりましょう。ちなみに今回のテイスティングの状況としては抜栓直後です。(XOの方も同じく)

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

グラスからの香り立ち一発目は、チョコレートやキャラメル菓子といった甘く温かみを感じる香り。なんていうか、チョコレートキャンディーの詰め合わせみたいな。

キャラメル感、バニラ感、ヘーゼルナッツ感は強く感じる反面、フルーツ系のフレッシュさは少ないというのが印象強いです。あるにはあるけど、イチジクとか干しレーズンとかそっち系。ピーチやマンゴー、オレンジといったトロピカル・フレッシュなフルーツは姿を見せません。

フルーツ感はチョコレートの中に拡散してしまい、やや寂しい感じはするものの、葉巻などヘビーな付け合わせには合うかもしれません。個人的にはちょっと物足りないかな。

ティフォンSuprêmeの味わい

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

味わい、鼻抜けにおいてもチョコレート、キャンディー、キャラメルなど先述の香り立ちを踏襲する要素が多く、大きく驚く点は少ないものの、それらに加えて心地よい蜂蜜感と白コショウのようなスパイス感が口の中を包んでくれる印象。

あと意外とオイリー。舌の上に乗る重厚感はあります。のど越しはほど良くビターでスパイス感強め。

熟成年数4~10年のこのティフォンSuprêmeですが、若いコニャックに良く見られる牧草のようなフレッシュ感ではなく、オイリーさと(甘い系の)重厚さに重きを置いたコニャックであることが良く分かります。

この味わいを元に次のXOを見て飲んでみると2つのコニャックの流れが良く分かります。

ティフォンSuprêmeの商品ページ
※2021年7月時点では在庫切れなので、在庫復活を待ちましょう

ティフォンXOのレビュー

今回手に取ったもう一つのボトル。こちらも700mlではなくアメリカ市場向けの750mlでした(笑)もちろん通常は700mlです。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

こちらのコニャックもティフォンSuprême同様に、様々な生産域の原酒がブレンドされており、そのブレンド比率などの詳細は不明です。(ティフォンに聞いたけど教えてくれませんでした)

熟成年数としては15~25年の原酒がブレンドされたコニャックです。

ティフォンXOのボトル

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

こちらはデキャンタタイプの重量感あるボトル。キャップも重たいです。

ボトルの形状はバルーングラスを逆さにしたような形で面白いですね。

ティフォンXOの香り立ち

グラスに注ぐと、そこには先ほどのティフォンSuprêmeをより豊かに、より優雅にさせたような香り立ちを感じることができます。ティフォンSuprêmeで感じたチョコレート、キャラメル、ヴァニラなどをシナモンを中心としたスパイス感が豊かに包み込んでいる印象です。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

グラスから飛び出るような華やかな香りが爆発するわけではありませんが、ティフォンSuprêmeが正当に、そして各段にレベルアップし、各要素がバラバラにならずうまくまとまっているのを感じ取ることができます。

しばらくグラスを置いておくと、長熟コニャックに見られるようなオレンジ感も少し鱗片を見せますね。

ティフォンXOの味わい

味わいは非常にスムース。ティフォンSuprêmeと比較してXOの方がオイリー感は少ないかも。これはXOの方がちょっとスパイスが効いている(ように感じる)からかもしれません。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

フィニッシュにおける樽感はやや強め。全体的にヘビーな仕上がりです。

個人的にはもう少し果実味やフローラルさも欲しいところではありますが、それはこのコニャックが引き出したい個性とは異なるのかもしれません。香り立ち、味わいにおいてもティフォンSuprêmeの系譜を引き継いでおり、確実にこのコニャックの統一された方向性を感じることができます。

ティフォンXOの商品ページ

ティフォンSuprêmeからXOへの流れ

繰り返しになりますが、どちらかというと重厚感、チョコレート系、そしてうまくスパイシーな要素が絡み合うような個性を感じることができるコニャックです。

従ってコニャックにフルーツ感を探している人の場合は若干求めるものと異なるコニャックかもしれません。逆に辛口なコニャックが好きだったり、シガーや濃厚なチョコレートケーキなど比較的重めの物とペアリングするような状況でしたらとても合うコニャックだと思います。

ティフォン SuprêmeとティフォンXOのレビュー

ティフォンSuprêmeからXOを比較して飲んでみると、その個性やこのコニャックの目指す方向が明確に分かるので、大変面白い飲み比べとなります。

ティフォンとブラスタッドのコニャックは若いコニャックから超熟コニャックまで幅広くカバーしており、中には驚くべき長期熟成コニャックが信じられない価格で入手できる数少ない生産者でもあります。その手初めに今回のティフォンSuprêmeとティフォンXOは良い選択肢かもしれませんね。

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日本で最大級のブランデーサイト「Brandy Daddy」を運営。当コニャックエキスパートブログでは主にCognac Expertで入手可能なコニャックをメインに紹介レビューを行います。WEBを介して唯一無二の日本とコニャックの架け橋になれるようコニャックの魅力をお伝えします。※紹介がメインなので基本的に全てポジティブな視点でのレビュー記事となります。

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